井の中の蛙にならない

やわらかく、たくましく。

物語は人生を豊かにするというはなし

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わたしは本を読むのがすきだ。主に小説。

 

 けれどなかには、

「小説を読む時間があるのなら、ビジネス書を読んだほうが余程生産的だ」

という考え方の人もいる。

 

考え方は人それぞれだなあと興味深さを覚えつつ、

この意見に対してわたしなりの考えを述べさせてもらいたいなと思う。

 

 

まあぶっちゃけ小説を読むことが

ビジネスと直接的に結びつくかというと、そうでもない。

 

それならビジネスに役立つエッセンスが詰まっていて、

インプットしたものをすぐにアウトプットできるビジネス書を読んだほうが

有意義だ!という考え方は非常に筋が通っている。確かに。

 

しかし、小説を通して

何ものにも代えがたいとっておきの経験ができることをご存知だろうか。

 

それは

他者の経験を追体験できる点である。

 

え?なにそれ?

と思うかもしれないが、考えてみてほしい。

 

普通に生きていれば、自分の人生しか生きることができないし、

自分が経験したことしか経験できない。

 

しかし本を開き物語の世界に没入することで

会ったこともない人の人生を追体験できる。

 

年齢、性別、国籍、そして時代を問わず

誰の人生でも、である。

 

しかも小説ならば、日常生活では決して知ることのできない他人の考えが

文字として可視化されている。

これってよくよく考えてみると物凄いことだ。

 

ビジネスには必ず他者との関係が発生する。

 

その中で、自分の中の考え方のストックがあれば

どんな人と出会っても対応できるであろうし、

 

ついでに言うと

「この人って今こう考えているのかな」

という勘が確実に鋭くなる。

 

また、何十人 何百人もの人生を経験し、

その何十倍もの人に物語の中で出会っているので、

自分ひとりの考え方に固執せず物事を柔軟に考え、受け入れられるようになる

とわたしは思う。

 

 

上記は映画においてもいえるだろう。

 

小説然り、映画然り、

物語のような一見遠回りにも見えるものが

案外本質的だったりする。

 

ビジネス書にも面白いものはたくさんあるし、

知識としてのインプットも勿論大切だ。

 

 

だが、目先の単純さだけに飛びついて、

無駄だ無駄だと切り捨てていくのではなく

周りくどさを愛していけば、人生はどんどん豊かになる

とわたしは考えているし、そういう人生にしていきたい。